新潟県奥只見~柏崎~上越~野尻湖 平成21年 8月22日~23日

The last Run
今年の夏も恒例となった友人との1泊ツーリングに出かけた。前夜から友人が泊まって朝早くに一緒に出発の予定であったが、都合で朝こちらで落ち合って出発することになった。
雨模様が1日目は心配されたが、その気配もなく快適に2日間走ることができた。
奥只見へは前にも何回か通ったことのあるR17を使う。三国峠を越えてスキー場で有名な湯沢へ、雪のない山々は山肌が削げていて、スキーリフトの塔がむなしく冬場の賑わいを待っている。雪がないとやけに急斜面に見えるものだ。街道沿いのホテルや遊技場もなんだか寂れてみれる。シーズンオフの町は活気がない。
魚沼周辺に来ると、さすがに米どころだ、稲穂が頭を垂れて秋の収穫を待っている。日本の穀倉地帯の一つだろうか。田舎はいいなぁ。空気も、目に入る景色や色が心を和ませてくれる。おまけにバイクは自由という美味い風をいっぱいブレンドしてくれるのだった。

 
 
R17から小出周辺で道の駅ゆのたに入る。そこで昼食をとってからR352で奥只見湖方面へ。今日のメインイベントだ。
 
 
 
山肌を縫うように細いワインディング道路が続く。ほとんど対向車もなく、自由気ままにスラローラム走行を楽しんでいた。山の奥深い谷底を見たり、景色も良いので、ついついよそ見をしながら、それが一瞬の悪夢に。調子にのってバイクを倒しながら乗っていたが、一瞬の遅れで右足がガードレールに接触。足の感覚がなくなり、もしかしたらとよく見るとズボンがL字にカギ裂きになっている。傍らに停めて足をみるとちゃんとあった。骨も折れてはなさそうだ、ただ腫れてだんだん痛みがひどくなった。友人も以前横転したことがあって、それに比べれば軽傷と励ましてくれる。このままこの旅を終わりにするわけにはいかない。
どうしても痛くて、これは冷やさないとと思い、近くの渓流わきに停める。渓流へは少し坂を下らなければならなかったが、それが辛い。足が体を支えられなくて、思わず転げ落ちてしまった。なんとも情けない姿。ひんやりと冷たい水に足をつけ、しばらく休憩。魚釣りをしていた人たちは迷惑そうに引き上げていった。
さらに長く続くR352。湖を眺めて、福島県境あたりまで行く予定だったが、ガソリンの補給場所もないのが気になった。(もちろん足も痛かったのだが)。湖のよく見えるあたりから引き返して宿へ。
今日の宿はインターネットで検索して予約しておいたホテルゆのたに荘。100人以上が入れる露天風呂が特徴のようだ。フロントに針と糸、湿布薬をもらう。なんとかズボンの大きな破れも目だ立たなくなるほどには縫えた。
外の露天風呂は温度が低めで足にもそんなに負担なく入ることができた。夕食は、写真を撮る価値はない程度だった・・・9800円という値段だから仕方ないか。
夕食を食べると、布団を自分たちで並べてもう寝る準備を始めた。シーツや枕カバーがない。すると早いですねと仲居さんが来て準備をしてくれた。8時くらいだろうか、速攻で寝てしまった。
翌日はR252で柏崎へ向かう。走りやすい、これも楽しめる道路だった。途中止まっては写真をとったりしていたが、道路の向こう側にいたおじいさんが話しかけたそうに挨拶をしてくれた。素朴な善良な人たち。
柏崎からは海岸線をR8で上越へ。日本海を見るのは久しぶりだ。でも恋人岬とか、ロマンチックなのはもう縁がないからどうも敬遠したくなる。友人はちょっと下まで行ってきて上がってくると、すごい所だったよ、と嘘とわかることを報告してくれた

 
上越からはR18で南下する。R18は有料道路かと思うような快適な道路だ。妙高高原を越え信濃町へ。途中野尻湖湖畔にナウマン象博物館の看板を見た友人がぜひ見たいというので、入館料を出してもらって見学にいく。毎年をまだ発掘作業をしているというのがすごい。原始人間ギャートルズのマンモス狩りの世界が実際にあったんだと思った。
 
八方尾根など高い山々が連なっている。昔八方尾根に上ったことを思い出した。長野といえばりんごだ。りんご街道とも表示があったが、道の両側にはまだほんのりピンク色のりんごがたわわに実った木々が続いた。お昼は川中島古戦場跡地にて蕎麦を食す。信州は蕎麦も美味しい。お腹が満たされるとやばいことに眠くなってきた。道は単調だからなのかもしれない。上田、小諸へ。R141へ入るところで道に迷う。人に聞きながらやっとR141、どちらの方向に向かっているのか全く方向音痴になってしまった。佐久を過ぎてR254(コスモス街道、富岡街道)へ。ここでもまた迷子に、相棒とはぐれてしまって1人反対方向に。太陽を背にと言われても・・・コスモスはちらほら見られたが、まだ時期ではないのか、峠に入り下仁田周辺に。山の頂上に大きな岩がのっている様な奇怪な山々。なんだか神秘的な世界だ。こんにゃくの名産地だけあり道路沿いにはこんにゃくとねぎの字が目立つ。こんにゃくはカロリーも少なくて、ダイエットにはいいんだけど、停まらずに通り過ぎてしまった。
 
R254で川越まで行き、友人とはそこで別れた。友人のインテグラは燃費が33km/ℓいったという。VTはばけものだ。僕のVTZも30㎞/ℓ位だった。
今年は痛い思いもしたけど、それも強運の証拠かもしれない。足がなくなっていたら、今頃どうなっていたか。また秋に行こうねと熱い約束を交わして今年の夏のツーリングは幕を閉じた。
2日間の走行距離 約
734km (300+434)
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